フランスの旅から学んだ「人生への軌道修正」


2017年から2度訪れたフランスへ。それは、自然を最大限に活かした「ヴァン・ナチュール」のワイナリーを巡る旅でした。
きっかけは、公私共に仲良くしている友人の誘いで。彼女はワインの仕事をしていましたが、車の運転ができないのでドライバーとして同伴するという、軽い気持ちでスタートした旅でした。

2017年は、フランスのパリからプロヴァンス地方のドメーヌ・ミラン、ボジョレー地方のドメーヌ・デ・ロンズ、オーヴェルニュ地方のフランソワ・デュム、オーヴェルニュ地方のステファン・ボンジャンと、4ヵ所のワイナリーを巡りました。2018年は、昨年訪れたドメーヌ・ミランとドメーヌ・デ・ロンズ、そしてロワール地方の有名なワイナリーをいくつか巡りました。
なかでもロワール地方は、長さ1000km以上もあるロワール川が流れていて、ワイン産地としても有名です。東西に広く、ワイン産地は4つの地区に分かれ、私たちは南から車を走らせ、リヨンを経由し東から3つ目の地区まで巡りました。
この地域のワイナリーのほとんどは、「ヴァン・ナチュール」のワインをつくっている生産者です。「ヴァン・ナチュール」とは、自然派ワインを意味するフランス語で、「Vin nature(ヴァン・ナチュール)」と書きます。ワインに使われるぶどうの生産方法やワインの製造方法など、可能な限り自然な方法でつくられています。

私たちが訪れた生産者は、サンセールのセバスチャン・リフォー、プイィフュメのアレクサンドル・バン、トゥーレーヌのジュリアン・ピノー、そしてモンルイのルドヴィック・シャンソンです。
いずれもロワールの超有名生産者ですが、温かく迎えていただき、ご自宅で夕食を振る舞ってくれて生産者やその家族と素晴らしい時間を過ごすことができました。

いただいた夕食は、ボジョレーの郷土料理でぶどうの搾かすの皮と赤ワインで大きなソーセージを煮込む「ソシソン・オージェンヌ」という伝統的な料理など、振舞ってくれたすべてのメニューのおいしさは、今でも忘れません。私たちが訪れたときは、おばあちゃんが満面の笑みでつくってくれました。
そのお礼に、私たちは日本料理の定番である「肉じゃが」をつくって、皆さんに召し上がっていただきました。調味料もあまりないなか、赤ワインでつくった「肉じゃが」は、旅のおいしい思い出です。

トゥーレーヌでは、郷土料理として有名な「豚肉のリエット」をいただいたり、シュナン・ブランでは、はちみつのような甘さとしっかりした酸が特徴的なワインと出合ったり。ちょうどぶどうを収穫したばかりのワイナリーにお邪魔したとき、ぶどうの周りをみつばちがブンブン飛んでいたのがとても印象的でした。
私たちは旅を通してたくさんの食とワインに出合うとともに、たくさんのパワー溢れる笑顔をいただきました。
  
帰国後、私の料理教室では、フランス旅の報告会も兼ねたフランス料理とワインのマリアージュを楽しむレッスンを開催しました。「ソーヴィニヨン・ブラン」に合わせた「ポークリエット」をはじめ、パリのマダムに教えていただいた白身魚のカレークリームソースをメインに。カレークリームソースにケッパーやディジョンマスタードを加えて、「ソーヴィニヨン・ブラン」の爽やかなワインを合わせました。また、サント・モール・ド・トゥーレーヌ産地のシェーブルチーズとの相性も最高です!

ドライバーとして同伴したフランスの旅は、私にとって「人生への軌道修正」に尽きます。
それまでの私は「こうでなきゃいけない、きっとこんな風に見られているからこうしなきゃ」と、自分をがんじがらめにするタイプでした。
反対に、フランスで出逢った「ヴァン・ナチュール」ワインの生産者は、予測不能な自然に抗えないことを受け入れ、その身を任せ、共存をも楽しんでいました。また、フランスで生きる女性たちは、笑顔が素敵で自信に満ち溢れ、そして常にシンプルです。
私は旅を通して「もっと自然でいいんだ。囚われなくてもいいんだ。やりたいことをやろう。行きたいところにどんどん行こう。会いたい人にはもっと自分から会いに行こう。」と、今までの自分の殻を破る気持ちが芽生えたともに、旅で出逢った皆さんは殻の中の私を引っ張り出してくれたのです。

先にお話ししましたが、今までの私は、たくさんの言い訳を理由にして、居心地のいいぬるま湯の中にいました。
夫の会社からの独立を考えたのも、フランスの旅がきっかけだったように思います。
「自分でしっかり立ちたい。」と、そう思いました。
そして、また必ず来年もフランスに行こうと。

残念ながら昨年と今年は行くことが叶いませんでしたが、おいしいワインや料理を楽しんだだけではなく、人生の転機となるような素晴らしい人々に出逢うことができた最高の旅でした。

クリスマスレッスンでは、前菜にレンズ豆と根菜のヴィネグレットソース、赤パプリカのムースのヴェリーヌ、メイン料理に焼きロールキャベツのカプネットフォンドゥータソース添えをご紹介します。
フランスの旅を経験したエッセンスも取り入れたメニューになっていて、どれもワインに合いますので、ぜひおいしい時間をご一緒しませんか。





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